🌞 夏に気をつけたい!手足口病ってどんな病気?
こんにちは、みしま小児科クリニックの小林孝輔です。今回は、夏に流行しやすい「手足口病」について、保護者の皆さまにわかりやすくご説明いたします。
🦶 手足口病とは?
手足口病は、主に小さなお子さんがかかるウイルス性の感染症です。その名の通り、手のひら、足の裏、口の中に小さな水ぶくれや発疹が現れます。また、約3分の1のお子さんに発熱が見られますが、通常は1~2日で下がります。
ただし、口の中や喉に水ぶくれができると、痛みで食事や水分を摂るのが難しくなり、脱水症状を引き起こすこともありますので、注意が必要です。
手足口病湿疹①
手足口病湿疹②
🦠 原因となるウイルスは?
手足口病の原因は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどのウイルスです。特に夏に流行しやすく、2歳以下のお子さんがかかりやすいですが、小学生や大人も感染することがあります。
2024年の夏から秋にかけては、乳幼児を中心に手足口病が大流行しました。一度かかっても、異なる型のウイルスに感染すると再び発症することがあり、1シーズンに複数回かかるお子さんもいらっしゃいました。
💊 治療法は?
手足口病に特効薬はありませんが、症状に応じた対症療法を行います。
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喉の痛み:痛みが強い場合は、解熱鎮痛剤を使用して、食事や水分摂取をしやすくします。
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発疹やかゆみ:通常は外用薬は不要ですが、かゆみが強かったり、掻き壊してしまった場合は、かゆみ止めや抗生物質の外用薬・内服薬を処方することがあります。
🧼 予防方法は?
手足口病は非常に感染力が強いため、以下の予防策が有効です:
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手洗いの徹底:特にトイレの後や食事前後はしっかりと手を洗いましょう。
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感染者との接触を避ける:家族内で感染者がいる場合は、タオルや食器の共有を避けましょう。
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おもちゃや食器の消毒:共有する物品は定期的に消毒しましょう。
ウイルスは症状が出てから最初の1週間が最も感染力が強いですが、便からは症状がなくなっても2~4週間ウイルスが排泄されることがあります。特に保育園や幼稚園などの集団生活では注意が必要です。
また、大人も感染することがあり、時には高熱や激しい喉の痛み、発疹による痛みで辛い症状が出ることもあります。子育てや仕事の疲れで免疫力が低下していると、重症化するリスクが高まりますので、手洗いやマスクの着用など、感染予防を心がけましょう。
🏫 登園・登校の目安は?
手足口病は学校保健安全法で出席停止の規定はありませんが、以下の状態を目安にしてください:
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解熱している:熱が下がっていること。
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食事が普段通りに摂れる:口の痛みがなく、食事や水分が摂れること。
★発疹が完全に消えていなくても、上記の状態であれば登園・登校は可能です。ただし周囲への感染力がなくなったわけではありません★
ただし、保育園や幼稚園の方針によっては登園を控えるよう求められることもありますので、施設の職員と相談してください。
⚠️ 注意すべき合併症は?
手足口病は通常軽症ですが、まれに以下のような重篤な合併症を引き起こすことがあります:
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髄膜炎
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脳炎・心筋炎
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急性弛緩性麻痺
以下のような症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください:
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普段と様子が違う
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意識が朦朧としている
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ぐったりして反応が鈍い
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視線が合わない
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嘔吐を繰り返す
今回は夏風邪として流行しやすい手足口病についてまとめてみました。
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