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夏場に多い感染症シリーズ  溶連菌感染について

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🌼溶連菌感染症ってどんな病気?

こんにちは、今回は「溶連菌(ようれんきん)感染症」についてお話しします!

溶連菌とは、正式には「A群β溶血性連鎖球菌」という細菌のこと。この細菌がのどに感染すると、発熱のどの痛みなどの症状が出てきます。
お子さんに多い病気ですが、大人でもかかることがあります。

プール遊びなどが始まる夏場の流行が多く、特に保育園や幼稚園、小学校などの集団生活の中では、毎年のように流行するので注意が必要です!


🐣どんな症状が出るの?

溶連菌にかかると、次のような症状が出ることがあります👇

  • 突然の高熱(38℃以上)

  • のどの強い痛み

  • いちご舌(舌が赤くなり、ぶつぶつができる)

  • 体や手足の発しん

  • 頭痛・腹痛・吐き気など

🌀風邪やインフルエンザと似ている部分もありますが、咳や鼻水があまり目立たないのが特徴です。

薄く赤みのある湿疹が、おなかや手足に見られます

🧼感染の広がり方と予防法

溶連菌は「飛沫感染(くしゃみや咳)」「接触感染(手や物を通じて)」で広がります。

🛡予防のポイントはこれ!

  • 手洗い・うがいをこまめに!

  • 咳やくしゃみはティッシュや腕でカバー

  • タオルやコップは家族と分ける

  • 体調不良のときは人混みを避けて


🔍診断と治療

のどの痛みや発熱がある場合は、**病院で検査(迅速検査)**を行います。
溶連菌と診断されたら、**抗生物質(飲み薬)**による治療が必要になります。

💊お薬を飲み始めると、1~2日で熱が下がることが多いですが…

🧠 薬を途中で中断すると、症状が再発してまた熱が出ることがあります。症状がよくなっても、薬は必ず最後まで飲みきること!
これがとっても大事です!


⚠️合併症に注意!

溶連菌は、しっかり治療しないとリウマチ熱や**急性腎炎(じんえん)**などの病気を引き起こすことがあります。

そのため、

  • お薬は最後までしっかり飲む

  • 受診後も症状が長引いたら再診する

など、きちんとしたフォローが大切です。


🏡おうちで気をつけたいこと

  • 解熱後24時間以上経過+元気があるなら、登園・登校OKとされることが多いです(園や学校に確認を!)

  • 兄弟や家族への感染予防も忘れずに!

  • 発熱が続いたり、発しんがひどいときは再受診を!


✅ よくある質問(Q&A)

Q. 何日休めばいいの?

A. 熱が下がって、元気が戻れば1~2日後には登園・登校できることが多いです。

登園基準としては、解熱後、24時間以上が経過し全身状態が良好なこと、
ただし、抗生物質を飲み始めてから24時間以上たっていることが目安です。
園や学校によっては登園許可証が必要な場合もあるので、事前に確認しておくと安心です♪


Q. お風呂は入っても大丈夫?

A. 発熱がなくて元気があるようなら、お風呂に入ってもOKです!
ただし、ぐったりしている・熱があるときは、体に負担をかけないようにお風呂はお休みしましょう


Q. 溶連菌ってくり返しかかるの?

A. はい、かかることがあります!
同じ「A群溶連菌」にもいろいろな型(タイプ)があるため、一度治っても、別の型にまた感染してしまうことがあります。同じシーズンに何回かかかる方もいますし、特に扁桃腺が腫れやすい子は感染を繰り返しやすい特徴があります。

何度もかかる子もいますが、きちんと治療すれば重症になることはまれです。
ただ、「またのどが痛い…」「高熱が出た…」というときには、再感染を疑って早めに受診しましょう!

💬まとめ

溶連菌感染症は、早めの診断と治療でしっかり治る病気です。
お子さんの体調に「ちょっといつもと違うかな?」と感じたら、いつでもお気軽にご相談くださいね🌈

 

 

その他にも何か心配なことがあれば、いつでもみしま小児科クリニック青葉台までご相談ください。

ブログで取り上げてほしい題材やご質問がありましたら、下記問い合わせ先メールから、いつでもご相談ください(^^♪

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過去記事などはこちらからも参照できます。

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花粉症、ダニアレルギーに対する舌下免疫療法について

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🌿舌下免疫療法ってなに?

こんにちは。みしま小児科クリニックの小林孝輔です。
今回は、アレルギー性鼻炎の治療法のひとつ 「舌下免疫療法」 について、わかりやすくご紹介します。


🩺どんな治療なの?

舌下免疫療法とは、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を少しずつ舌の下に投与し、体に慣れさせていく治療法です。
続けることで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状をやわらげたり、出にくくしたりする効果が期待できます。


🌸対応しているアレルギーは?

現在、以下のアレルギーに対して治療が可能です。

  • スギ花粉症

  • ダニによるアレルギー性鼻炎

※残念ながら、ブタクサなどの秋の花粉症や、犬・猫アレルギーなどは対象外です。


🧒子どもにおすすめできる理由

  • 痛くない!:飲み薬の治療なので、注射のような痛みはありません。

  • 副作用が少ない:重い副作用は少なく、比較的安全とされています。

  • 体質改善が期待できる:長く続けることで、根本的な体質改善につながる可能性があります。


🕒治療の流れ

  1. 診察・検査
     問診や血液検査で、アレルゲンを確認します。

  2. 初回の服用(初期投与)
     アレルゲンを少量だけ舌下に投与し、体の反応を確認します。
     ※この日は、院内で様子を見ます。

  3. 毎日の内服(維持投与)
     少しずつ量を増やして、毎日1回、薬を舌の下に置きます。
     3〜5年程度の継続が推奨されています。


💊服用のしかたと注意点

  • 舌の下に薬を置いて1分間キープ。その後、飲み込みます。

  • 飲み込んだ後5分間は、うがいや飲食は控えてください。


👶何歳からできるの?

基本的には5歳以上から治療可能です。
ただし、舌下に薬を1分間とどめる必要があるため、お子さんの発達段階によっては、もう少し成長を待つことをご提案する場合もあります。


⚠副作用はあるの?

一時的に以下のような軽い症状が出ることがあります。

  • 舌のかゆみ・腫れ(約10%の方にみられます)

  • 唇や喉の違和感

  • 吐き気や頭痛など

多くは服用後30分以内に起こり、1〜2ヶ月で軽くなることが多いです。
ごくまれにアナフィラキシー(重度のアレルギー反応)が起こる可能性があるため、初回は必ず院内で服用していただきます。


🕰いつから効果が出る?

  • スギ花粉症:治療開始後、最初の花粉シーズンから効果を感じる方が多いです

  • ダニアレルギー:数ヶ月後から徐々に効果が出てきます

継続することで、症状の改善だけでなく、お薬の量を減らせるというメリットもあります。


🏥当院での対応について

現在、スギ花粉症に対する治療希望が多く、初回に使う薬が薬局で手に入らないこともあります。
当院では、「シダキュア」「ミティキュア」の初期投与用の薬を数名分は院内に在庫していますので、タイミングによってはすぐに治療開始が可能です。


📞ご相談ください!

治療を始めてみたい方、不安なことがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
みしま小児科クリニック青葉台では、お子さん一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心がけています。

ステロイド外用薬について

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ステロイド外用薬ってどんなお薬?

こんにちは、みしま小児科クリニックの小林孝輔です。
今回は**アトピー性皮膚炎の治療に欠かせない「ステロイド外用薬」**について、保護者の皆さんに分かりやすくご説明します。


1.ステロイド外用薬の役割

  • 炎症とかゆみを抑える力がとても強く、アトピー性皮膚炎・湿疹・乾癬など幅広い皮膚トラブルに使われます。

  • 患部に直接ぬるだけで、赤み・腫れ・カサカサを早く落ち着かせてくれるお助け薬です。


2.“強さ”で選ぶ 5 つのランク

ステロイド外用薬はパワー別に 5 段階に分けられています(強い順に並べています)。

ランク 呼び方 代表的なお薬(例)
Ⅰ群 ストロンゲスト デルモベート®、ダイアコート®
Ⅱ群 ベリーストロング フルメタ®、アンテベート®、トプシム®、マイザー®、ネリゾナ®
Ⅲ群 ストロング メサデルム®、ボアラ®、リンデロンV®、フルコート®
Ⅳ群 ミディアム リドメックス®、アルメタ®、キンダベート®、ロコイド®
Ⅴ群 ウィーク プレドニゾロン® など

ポイント

  • **薄い皮膚(顔・首・肘裏など)**はお薬がよくしみこむので弱め〜中くらいのランクで十分効く場合が多いです。

  • 厚い皮膚(手のひら・足裏など)や重症時は、より強いランクが必要になることもあります。


ロコイド軟膏、ロコイドクリーム(強さはマイルド)

リンデロンV軟膏(強さはストロング)


3.正しい選び方・使い方

  1. 症状の強さ & 部位に合わせて選ぶ

    • たとえば当院では、軽〜中等症の湿疹にⅣ群ロコイド®、もう少し強い炎症にはⅢ群リンデロンV®をよく処方します。

    • 処方の際は年齢や肌質も考慮しながら調整しますのでご安心ください。

  2. 塗る量は「指先ユニット(FTU)」でチェック

    • 大人の人差し指の先から第一関節まで絞り出した量(約0.5 g)が手のひら 2 枚分に広がる目安です。

  3. “見た目が治った”あと 2〜3 日は継続

    • 皮膚の下に残った炎症をしっかり鎮め、再発を予防します。

  4. 副作用を防ぐコツ

    • 長期間同じ強さを続けない(医師の指示でランクを下げていく)。

    • 感染が疑われる赤み・ジュクジュクが出たら早めに受診。

  5. 保湿は 365 日が基本!

    • ステロイド外用薬をやめたあとも保湿剤でバリア機能を守りましょう。


4.よくあるご質問 Q&A

よくある疑問 お答え
長く塗ると皮膚が薄くなるって聞きました… 適切な強さ・期間を守れば心配はほとんどありません。むしろ不十分な治療のほうが悪化を繰り返しがちです。
子どもの顔にも使って大丈夫? 赤ちゃん〜小児の顔にはⅣ〜Ⅴ群など弱めを短期間使うのが一般的です。医師が安全に調整しますのでご相談ください。
市販薬でも同じ? 市販品は基本的にⅣ〜Ⅴ群相当で、成分量も少なめ。中等症以上は医療用のほうが早く改善します。

5.まとめ

  • ステロイド外用薬は炎症スイッチを速攻で切る大切なお薬。

  • 強さのランクは「症状」「塗る場所」「年齢」で使い分けます。

  • 治ったあともしばらく継続+保湿ケアで再発予防を!

**「アトピー性皮膚炎とその治療」「お子さまのスキンケア」**の記事もぜひあわせてご覧ください。

 

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小さな赤ちゃんは要注意  RSウイルス感染症について

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🐄 RSウイルス感染症について

こんにちは!
みしま小児科クリニック青葉台の三島です。
今回は、夏場に流行しやすく、乳幼児でとても多い「RSウイルス感染症」についてご説明します。


🔍 RSウイルスってどんなウイルス?

RSウイルスは、赤ちゃんや小さなお子さんがかかりやすいウイルスのひとつです。
例年、秋から冬にかけて流行しますが、ここ数年は夏に最も流行する年が多く、季節がずれてきています。


🤧 どんな症状が出るの?

RSウイルス感染症の主な症状は

鼻汁、咳、発熱です。

典型的な風邪の症状を起こすウイルスですが、特に鼻水と咳がひどくなりやすいです。小さな赤ちゃんの場合は重症化しやすく、

  • ゼーゼーという呼吸(喘鳴)

  • 息が苦しそう

  • 哺乳ができない

などの症状がみられ、時には肺炎などになってしまうこともあります。

特に注意するリスクファクターとして、

  • 生後6か月未満の赤ちゃん(新生児期の感染ではすぐに入院となることも)

  • 早産児

  • 心臓や肺の病気、気管支喘息をもっているお子さん

が挙げられます。


💨 感染経路は?

RSウイルスはとても感染力が強いです。
以下のような経路でうつります:

  • 咳やくしゃみの飛沫

  • ウイルスが付着した手やおもちゃ、ドアノブなど

家庭内や保育園で広がりやすいウイルスです。
兄弟姉妹からうつるケースも多く、お兄ちゃん達が軽い風邪でも、小さな赤ちゃんにうつると、症状が強く出てしまうことがよくありますので注意しましょう。


🩺 どんな治療をするの?

残念ながら、RSウイルスに対する特効薬はありません
そのため、基本的には症状に合わせた対症療法が中心となります。

症状に合わせてお薬を使いつつ、特に小さなお子様で、気管支炎や肺炎などになっていないか注意深く観察していくのが、小児科の主な役割になります。

症状が重くなる前に、早めの受診が大切です。


🛡 予防のためにできること

  • こまめな手洗い、うがい(特に小さな赤ちゃんのいるご家庭でとても重要です)

  • おもちゃの消毒

  • RSウイルスワクチン:妊娠中のお母さま、そして出産してすぐの赤ちゃんに抗体ができるように、妊娠中の女性に接種するRSウイルスワクチンが、現在日本でも使用可能です。自費での接種となっておりますが、ご興味のある方は、通院中の産科クリニックさんなどに聞いてみてください。

👪 保護者の方が注意するポイント

  • 苦しそうな咳が止まらず、呼吸がゼーゼーしている

  • 哺乳量が減っている、飲めない

  • 顔色が悪い(チアノーゼ)

  • ぐったりしている

このような様子があれば、早めに受診してください!


「RSウイルスは何度もかかるの?」

RSウイルスは、RNAウイルスというタイプのウイルスです。
このRNAウイルスは、**体の中で記憶されにくい(免疫がつきにくい)**という特徴があります。そのため、一度感染しても体がしっかりと「このウイルスはもうやっつけたぞ!」と覚えるのが苦手で、何度も感染してしまうのです。


💡でも、何度もかかることで体は強くなる!

はじめてRSウイルスにかかるのは、たいてい生後数か月〜1歳ごろ
この時期は免疫がまだ弱く、呼吸器も細いため、重症化しやすい傾向があります。

でも、成長するにつれて体の免疫システムもしっかりしてきて、
RSウイルスに何度かかかるうちに、だんだん軽い風邪のような症状で済むようになっていきます。

つまり、RSウイルスは「何度もかかっても不思議じゃないウイルス」ですが、
そのたびに体が強くなっていく“トレーニング”のようなものでもあるのです。

✨ まとめ

RSウイルス感染症は、風邪のように軽く済むこともありますが、
赤ちゃんにとっては重症化するリスクもある病気です。

「いつもと違うな」と思ったら、無理せずご相談ください😊

 

その他にも何か心配なことがあれば、いつでもみしま小児科クリニック青葉台までご相談ください。

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アトピー性皮膚炎とその治療について

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こんにちは。

みしま小児科クリニックの小林孝輔です。

今回は “アトピー性皮膚炎”についてです。

 

★アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下し、かゆみを伴う湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返す病気のことです。慢性的なかゆみや炎症を伴う皮膚疾患で、遺伝的要因や環境要因が関与しています。

慢性的な経過を伴う必要がありますが、ご家族や兄弟に明確なアトピー性皮膚炎がある場合や、湿疹の性状からアトピー性皮膚炎を強く疑う場合には、乳児期早期からアトピー性皮膚炎と診断し、治療介入を行うこともあります。

 

  • アトピー性皮膚炎を予防するには?

環境の整備やアレルゲンの除去、適切な食事管理などである程度の予防をすることはできますが、遺伝的な要素も大きく、上記の対策を行ってもアトピー性皮膚炎の発症を完全に予防することは難しいです。

アトピー性皮膚炎の場合には、発症予防を意識することよりも、湿疹が悪くならないように予防していくことが重要になります。

 

★アトピー性皮膚炎の治療法とケア方法

  1. 薬物療法
    アトピー性皮膚炎は慢性的な疾患であるため、適切な薬物療法を行うことが重要です。ステロイド外用薬や保湿剤を処方することが一般的です。ステロイド外用薬には強さ(ランク)があり、湿疹の部位や性状に合わせて適切な強さのステロイド外用薬を使用する必要があります。

近年では、「モイゼルト軟膏®」「コレクチム軟膏®」と呼ばれる非ステロイド性の新たなアトピー性皮膚炎に対する外用薬が使えるようになり、治療の選択の幅も広がっています。

また、重症のアトピー性皮膚炎で、適切な外用薬などを使用しても湿疹の改善が乏しい場合には、生物学的製剤などを使用する場合があります。生物学的製剤を使用する場合には、当院だけでは対応が難しい場合もあり、その場合には近隣の医療機関へご紹介させていただくこともあります。

  1. 保湿とスキンケア
    乳児湿疹と同様に、保湿が非常に重要です。保湿剤を定期的に使用し、皮膚の乾燥を防ぎます。また、適切なスキンケアを行い、皮膚のバリア機能を維持します。
  2. アレルゲンの除去
    アトピー性皮膚炎の原因となるアレルゲンを特定し、除去することが重要です。食物アレルギーが関与している場合は、食事管理について指導する場合もあります。
  3. ストレス管理
    ストレスがアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることがあるため、ストレスを軽減する方法を見つけることが大切です。リラクゼーション法や適度な運動などが効果的です。
  4.  

★ステロイド外用薬の正しい使い方 ~かゆみ・湿疹と上手に付き合うために~

アトピー性皮膚炎の治療に欠かせないのが、ステロイド外用薬などの外用薬
でも「強い薬だから、少しだけでいいのかな?」「塗りすぎはよくないのでは?」と不安に思われる方もいらっしゃいますよね。

実は、正しい量を、しっかりと塗ることがとても大切なんです!

✅ 1. ステロイドの塗り方の基本

  • こすらず、やさしくのばす
    指の腹でやさしく、湿疹の部分に薬をのばします。ゴシゴシこすらず、スーッとなじませるイメージで!薬をぬったところが、テカテカして、ティッシュが張り付くぐらいの湿り気があるのが理想的です。
  • 湿疹があるところ全体に塗る
    湿疹のある部分を広く見て、そのエリア全体に均一に塗るようにしましょう。

✅ 2. 適切な塗布量「FTU」を目安にしよう!

**FTU(フィンガーチップユニット)**とは、
「大人の人差し指の先端から第一関節まで出した軟膏の量(約0.5g)」のことです。

この1FTUで、大人の手のひら2枚分の面積に塗れる量が目安です。

例:

  • 顔や首 → 約1 FTU
  • 背中  → 約3 FTU
  • 両脚  → 約6 FTU

※赤ちゃんの場合は、大人より面積が小さいので「少し少なめでOK」ですが、
「ちょっと多いかな?」くらいがちょうどよいことも多いです。

 

 

 

 

 

 

 

✅ 3. よくあるご質問

Q:長く塗り続けても大丈夫?
A:医師の指示に従って使用すれば、安全に使える薬です!むしろ、途中でやめてしまうと湿疹がぶり返してしまうことがあるので、しっかり塗る期間を守ることが大切です。アトピー性皮膚炎の場合は、湿疹がよくなっていきなり外用薬をやめずに、2日に1回、3日に1回と徐々に外用薬の頻度を下げていく「プロアクティブ療法」という塗り方も、湿疹のぶり返しを抑えるためによく使われます。

Q:保湿剤とステロイドは、どっちを先に塗るの?
A:基本的には、ステロイドは“湿疹があるところ”に、保湿剤は“全体”にという考え方です。
順番はそれほど厳密ではありませんが、「ステロイドを塗った部分に保湿剤を重ねすぎない」ように気をつけましょう。

 

 

★生物学的製剤について

アトピー性皮膚炎の治療薬として近年注目されている生物学的製剤。湿疹によるかゆみを抑えて、重度のアトピー性皮膚炎に対して劇的な効果が出ることもあり、注目されています。特に薬を塗っても塗っても、掻いてしまって一向に良くならない、という患者様には効果が期待できます。当院で対応ができる薬剤と難しい薬剤があるため、重症のアトピー性皮膚炎の方で、生物学的製剤などをご希望される場合には、お気軽にお問い合わせください。当院で現在、投与可能な生物学的製剤は「ミチーガ®」というお薬です。詳しい情報は下記製薬会社のリンクに記載されておりますので、ご興味のあるかたは、見てみてください!

ミチーガを使用される方へ|アトピーのみかた|製薬会社のマルホ

 

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お子様のスキンケアについて

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こんにちは、みしま小児科クリニック青葉台です。
今回は、お子さんのアトピー性皮膚炎のケアに欠かせない「スキンケア」のポイントをわかりやすくまとめました。毎日のちょっとした工夫で、肌のバリア機能を保ち、かゆみや炎症を予防しましょう😊


1. 皮膚の洗浄で大切なこと

アトピー性皮膚炎を悪化させる原因には、「古い皮脂」「汗」「黄色ブドウ球菌」「泥汚れ」などがあります。これらをしっかり落とすために、毎日の入浴や石けんによる洗浄がとても重要です。

  • 石けんの使い方

    • まずはよく泡立てる。泡がクッション代わりになって、肌への摩擦を減らします。

    • 強くこすらず、シワの奥まで丁寧に洗う。

    • 洗い残しがあると刺激になりやすいので、すすぎはしっかりと。

  • 洗浄後の注意点

    • 石けんで汚れを落とすと、肌に必要な皮脂まで流れ落ちてしまいます。

    • そのままにするとバリア機能が低下し、乾燥やかゆみが悪化するので、必ず保湿を行いましょう。


2. 保湿剤の塗り方と種類

アトピー性皮膚炎の治療では、

  1. 乾燥肌を改善する“保湿薬”

  2. 皮膚の炎症を抑える“ステロイド外用薬・タクロリムス外用薬など”
    どちらも同じくらい重要です。ここでは、まず「保湿薬」について詳しくご紹介します。

2-1. 保湿剤の塗り方ポイント

  1. 入浴後すぐ(5分以内)に塗る

    • お風呂上がりのまだ肌に水分が残っているうちに塗ると、水分を閉じ込めやすくなります。

    • もし時間が経ってしまい肌が乾いてしまったら、化粧水などで軽く湿らせてから塗るのがおすすめです。

  2. 全身にムラなく塗る

    • 皮膚症状のある部分だけでなく、乾燥しやすいところすべてに塗ると◎。

    • 指先ではなく、手のひらに多めにとって、シワに沿ってやさしく伸ばすと広がりやすいです。

  3. 季節にかかわらず継続する

    • 冬は乾燥しやすいですが、夏もクーラーや汗で乾燥することがあります。1年を通してこまめに保湿しましょう。

2-2. 保湿剤の種類と特徴

保湿剤にもいろいろなタイプがあります。お子さんの好みや肌の状態に合わせて選んでいきましょう。

  • 白色ワセリン(油脂系)

    • べたつきはありますが、刺激がほとんどなく保湿効果が長時間続きます。

  • 尿素製剤

    • あまりべたつかず、さっぱりした使用感。ただし、炎症がある部分では刺激を感じることがあります。

  • ヘパリン類似製剤

    • わずかな独特の香りがありますが、べたつきは少なく使いやすいです。

また、剤形(かたち)もさまざまです。

  • 軟膏:しっかり保湿したいときに◎

  • クリーム:程よい保湿感で使いやすい

  • ローション・フォーム(泡)・スプレー:夏のべたつきが気になるときや、広い範囲をさっと塗りたいときにおすすめ

「どれが一番いいの?」と迷ったら、ぜひお気軽に当院までご相談ください。一緒にお子さんに合った保湿剤を探しましょう♪


3. 参考動画のご紹介

日本アレルギー学会のホームページに、スキンケアの実際を解説した動画があります。塗り方のコツやポイントが映像でわかりやすく紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
▶︎ 日本アレルギー学会 アトピー性皮膚炎のスキンケアと軟膏療法
https://www.jsaweb.jp/modules/citizen_movies/index.php?content_id=4


4. 何か気になることがあれば…

スキンケアについて「ここがうまくできない」「何か症状が心配」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。いつでも みしま小児科クリニック青葉台 までご相談ください。お子さんの肌をいっしょに守っていきましょう✨

 

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赤ちゃんの湿疹  乳児湿疹について

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こんにちは🌸

今日はお子さんの「乳児湿疹」について、わかりやすくまとめました📝💛


🌱 乳児湿疹とは?

  • いつ起こる?
    生後数週間~数ヶ月で、皮膚が赤くなり、かゆみが出ることがあります。

  • 顔や体の皮膚について汗や皮脂、常在菌などに反応して皮膚に炎症が起きることで生じる湿疹です。場所や原因によっていくつかの種類に分かれます。
  • 乳児湿疹の種類と好発部位 

    • 新生児にきび(顔):顔についたマラセチアという菌に皮膚が炎症を起こして起こる、新生児の頃にできやすい乳児湿疹です
    • 脂漏性皮膚炎(頭部):頭部に皮脂がたくさんでてしまうことで、皮脂成分が固まってしまい皮膚に炎症を起こしてできます。
    • 汗や皮脂による湿疹(汗や蒸れがたまりやすい、首やおなかなど):乳児湿疹で最も多く生後2カ月頃から出現することが多いです

     

保湿を含めたケアを行うことで1-2カ月程度で徐々に改善することが多いです。

あわてずケアしましょう😊🛁

新生児ざそう(にきび) ほっぺやおでこにできる赤いぷつぷつとした湿疹

頭部の脂漏性皮膚炎

汗や皮脂によるおなかの乳児湿疹

💧 乳児湿疹のケア方法

乳児湿疹は、体についた皮脂や汗、雑菌が体につくことで炎症を起こします。そのため、お風呂でしっかり体を洗うことがまず一番の予防、ケア方法となります。

  1. しっかり保湿

    • 入浴後・おむつ替え後に保湿剤をたっぷり塗りましょう💦

    • 保湿を行うことで、アトピー性皮膚炎の予防にもつながります。
  2. 優しい入浴

    • ぬるま湯を使って長時間の入浴は避ける🛁

    • 刺激の少ない石鹸を使用し、顔、頭をよく洗い、よく洗い流す

  3. 肌にやさしい服選び

    • 綿素材の柔らかい服をチョイス👕

    • 化学繊維・ウールは避ける

  4. 清潔な環境づくり

    • 室内の換気・こまめな掃除でアレルゲン対策🧹

 


通常、ホルモンが安定し、皮脂などの分泌が落ち着く生後6カ月頃には乳児湿疹は改善していくことが多いです。一度よくなった湿疹がすぐにぶり返す、数カ月たっても改善が乏しい場合は、アトピー性皮膚炎などのリスクも出てきますので注意が必要です。

何か気になることがあれば、いつでもお気軽にお声がけくださいね😊💕

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夏場に多い皮膚疾患②  水いぼ(伝染性軟属腫)について

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こんにちは😊
みしま小児科クリニック青葉台の小林孝輔です🏥

今回は、なかなか治らず、お子様や保護者を悩ます「水いぼ(伝染性軟属腫)」について、解説いたします。

  1. 水いぼとは?💧
  • 正式名称:伝染性軟属腫(ポックスウイルス科)
  • 発生しやすい年齢:主に乳幼児・児童ですが、大人にも感染することがあります👶👦👩
  • 症状
    • 皮膚に光沢のある小さな丘疹(こぶ)がポツポツと出現🎈
    • 多くは痛みやかゆみが少ないですが、広がると不快感を覚えることも😣
  • 診断:見た目と診察でほぼ確定します🩺
  •  

 

 

光沢のある水疱。おなかや脇、肘やひざ裏にできやすい

 

 

 

 

  1. 予防のポイント🛡️
  1. 接触感染に注意
    • 感染者との直接接触は避けましょう🚫
  2. アイテムの共有を控える
    • タオルや衣類、浮輪などは個別に使用してください👕🩴
  3. プール後のケア
    • プールのお水自体では感染しませんが、ビート板やタオルなど共用物を介して感染することがあるので、使用後はシャワーでしっかり洗浄🚿

★ポイント★

水いぼは、接触した皮ふを洗わずにしばらく放置することで感染してしまいます。プールの後や水いぼを持つ子と遊んだあとに、しっかり体を洗うことで感染のリスクを大きく減らすことができます。

  1. 自然治癒と治療法💉
  • 自然治癒
    • 健康な子どもでは時間をかけてウイルスに対しての免疫を体がつけることで、6か月~3年で自然に消えることが多いです⏳
    • 基本的にほうっておけば自然治癒します。一度完治してしまえば、体に免疫ができるので、再発することはほとんどありません。
    • ただ、完治まで時間がかかること、アトピーなどがあるお子様だと、かゆみから水いぼが全身にひろがってしまうこともあり、感染に対する不安からプールや水遊びができないといわれてしまい相談にくる親御様も多いです💦
  • 医療での治療
  1. クリーム/軟膏の塗布🧴(様々な種類があります)
  2. **摘除術(ピンセットでの除去)**🪛
  3. 冷凍療法(液体窒素)❄️
  4. 漢方薬の内服などがあります。

即効性が高いのは、2,3で直接水いぼをとる治療です。意外と痕も残りません。ただし痛みを伴う治療のため、数が多いと時間もかかり大変なことも多いです💦

  • 当院での対応
    • ピンセット摘除術(当院では痛み止め用のクリームを塗って治療を行います)
    • M-BFクリーム®(自費・保険外)(含まれる銀イオン成分などの殺菌効果によって皮膚に軽い炎症を起こすことで、水いぼを早く治すクリームです。治療効果は自然治癒に比べても高い印象ですが、それでも治療開始から治癒まで1-2カ月程度はかかります)。範囲の大きい水いぼのお子様にはこちらの治療を勧めています。
  1. プール&登校はどうする?🏊‍♂️🏫
  • プール:お水そのものでは感染しません👍
    • ただし、タオルやビート板の共有はNG🚫
  • 学校・幼稚園:特に登校停止のルールはありませんが、共有物の管理を徹底してください📋

ポイント

感染予防は、接触後早めに体をしっかり洗うこと!プールに入っただけでは感染しません

自然治癒には時間がかかりますが、基本的には時間をかけて必ず治ります。早期治療をご希望の方は、ご相談を。

 

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夏場に多い皮膚疾患① 「とびひ」(伝染性膿痂疹)について

local_offer夏場の感染症皮膚疾患

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは😊
みしま小児科クリニック青葉台の小林孝輔です🏥

今回は、特に夏場に多い皮膚の病気として、お子さんに多く見られる「とびひ」について解説いたします✨

  1. 伝染性膿痂疹(とびひ)って何?
  • 原因:皮膚に常在している菌(黄色ブドウ球菌・連鎖球菌)が、傷や虫刺されをかいた皮膚か侵入して、湿疹を起こします。
  • 流行時期:汗をかきやすい夏場に多いです。
  1. 主な症状👀
  1. 赤い発疹・水ぶくれ💧
    • 破れると膿(うみ)が出て、黄色~茶色のかさぶたに🩹
  2. かゆみ・発熱🤒
    • 細菌の種類や範囲によっては、かゆみや発熱を伴うことも🌀
  3. 拡大しやすい🌐
    • ばい菌のついて手でほかの皮膚を引っかいたりすることで、全身に「とび火」のように広がることから「とびひ」と言われています。🔥
    • 赤ちゃんでは、鼻水により皮膚が弱くなることで鼻の下や口周りにとびひができてしまい、そこから顔や全身にひろがることもあります。

 

顔にできたとびひ

 

 

 

 

 

 

 

脇やひざうらなどにもできやすい

 

 

 

 

  1. 診断・治療のポイント🩺
  • 診断:目視による診察で十分診断が可能です。悪化時は菌の培養を行うこともあります。
  • 治療
    • 何より大事なのは、皮膚をしっかり洗い清潔を保つこと!
    • 抗生剤による外用薬(塗り薬)、保湿などの皮ふケア💊
    • 抗生剤の内服やかゆみ止めの内服💊
    • 症状に合わせて使い分け、外用と内服どちらも行うこともあります。合早期治療が大切👍
  • メリット:悪化を防ぎ、家族への感染リスクも軽減🛡️
  1. 日常でできる予防策🛁
  1. 皮膚を清潔に
    • こまめに入浴し、泡立てた石けんでやさしく洗浄🧼
  2. 傷口ケア
    • 患部は泡でやさしく洗い流し、軟膏を塗ってガーゼで保護🩹
  3. 家族の入浴順
    • とびひのお子さんは最後に入浴して、感染拡大を予防🚿
  1. 登園・登校の目安🏫
  • 患部をしっかり覆えていれば:登園OK🎉
  • 多発・広範囲の場合:お肌の弱い子に移ってしまうこともあります、医師から登園を控えるよう言われたときは、無理せずお休みを😴
  • 園・学校のルール確認:登園停止期間や条件がある場合も⚠️

▶️ 不安なときはお気軽にご相談を☎️

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百日咳について② 診断と治療のポイント

local_offer百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は百日咳の診断と治療について解説いたします。

診断のポイント

百日咳はまず激しい咳症状や周囲の流行などから感染を疑い、検査についてけんとうします。診断のための検査にはいくつか種類がありますが、どれも一長一短があります。

⏱️ 1:迅速抗原検査

    • 🔍 結果:5〜10分で判定可能で、その場で検査の判定が可能です。
    •  感度30〜50%と低めのため、陰性でも百日咳を否定できないことが多いです。陽性であれば、診断はほぼ確定となります。
  1. 💉 抗体(血液)検査
    • 🕒 抗体が上がるまで時間がかかるため、感染から時間がたたないと判定ができず、初期診断には向きません。抗体検査が陽性になるころには、抗生剤治療も効果が乏しいことが多いので、当院ではほとんど行っておりません。
  2. 🍮 細菌培養検査
    • 百日咳菌を特殊な培地で培養して判定します。 結果が出るまで7日以上かかる上に、成功率も7割程度とそこまで高くないため、こちらも当院では実施しておりません。
  3. 🧬 PCR検査
    • 菌に含まれる遺伝子を増幅して判定する検査で、特異度高く、感染初期から検出可能なため、早期診断には最も適しています。
    •  当院では実施から判定まで2〜3日かかりますが、最も信頼できる検査のため、主にこちらの検査を行っています。
    • 百日咳を含めた複数の菌やウイルスのPCR検査をまとめてその場で行うことのできる[spitfire®]という検査機器があります。青葉台の小児科では「はやし小児科医院」様にて実施が可能ですが、当院では設置しておりません。
    •  

💊 治療のポイント

  1. 🌟 抗生剤治療が第一選択
    • できるだけ早期(感染後1〜2週目)に、抗生剤治療を開始することで咳症状の回復が早まるとされています。また、早めに始めることで、重症化や家庭内感染を防止することも期待できます。ただし、もっとも咳が激しくなる痙咳期に抗生剤治療を開始しても、あまり効果は期待できないとされており、早期の治療が大切です。抗生剤としては小児にも使用可能なマクロライド系抗生物質が第一選択となります。
  2. 🛑 耐性化の問題
    • 中国や欧米をはじめ、日本国内でもマクロライド耐性株(MRBP)が増加中…治療開始後の効果が乏しい場合などはほかの抗生剤に切り替えることを検討します。

 

🍃 対症ケアのポイント

最も咳が激しくなる痙咳期は、百日咳菌の毒素で気道が過敏になることで咳が出ます。わかりやすく言うと、「めちゃくちゃ咳が出やすくなっている状態」です。この時期の咳には残念ながら、一般的な咳止め薬はほとんど効きません💦また、強力な咳止め薬である、コデインというお薬は15歳未満の小児には投与できない薬となっています。
そこで大切なのは「環境整備」と「刺激を避ける」こと👇

  • 😷 マスク着用
    • 飛沫やホコリをブロックして、咳発作を少しでも和らげよう!
  • 💧 室内加湿
    • 湿度50~60%で気道の乾燥を防止
  • 🥤 こまめな水分補給&栄養管理
    • 少量ずつ何度も飲んで、体力をサポート

 

それでも咳が止まらない方には、吸入ステロイドなどで気道の炎症を少しでも抑える治療を行うこともありますが、効果は限定的です。大変残念ですが、一度かかってしまった後は、「治るまでひたすら喉を守る」が最大の治療となります。

 

🚑 まとめ

  • 💨 百日咳の診断にはいくつか方法があるが、その日のうちに診断可能な検査は限られている。臨床症状と流行状況から疑うことが大切。
  • 💉 早期の抗生剤治療で重症化&二次感染を防止
  • 🍀 マスク・加湿などのケアも忘れずに

周囲で百日咳が流行中…😰
気になる咳や「もしかして?」と思ったら、いつでもご相談ください。

 

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百日咳について①  症状と感染予防

local_offer上気道炎百日咳

みしま小児科クリニック青葉台の三島です。本日は最近話題の百日咳について解説します。まずは感染と予防のポイントからです。

★百日咳って何?

百日咳(pertussis)は、**Bordetella pertussis(百日咳菌)**という細菌が引き起こす呼吸器感染症です。特徴的なのは、長く続く「けいれん様咳嗽」。

「コンコン…ケホッ、ケホッ、ケホッ」
咳があまりに激しく続くと、息ができず顔が赤くなることも。特にワクチン未接種のうちに感染してしまった乳幼児では無呼吸発作や嘔吐を伴い、重症化すれば入院治療が必要になることもあります。

一度発症すると咳は1か月以上続くことが珍しくなく、通常処方される咳止め薬ではほとんど効果が期待できません。だからこそ、早期発見と予防が大切なんです!


★主な症状の経過

  1. 潜伏期(1~2週間)

    • ほとんど無症状か、軽い風邪のような鼻水・くしゃみ程度

  2. カタル期(初期1~2週間)

    • 鼻水、くしゃみ、微熱、軽い咳

    • 普通のかぜと区別しづらい時期

  3. 痙咳期(中期2~6週間)

    • 「ひきつけるような」連続咳発作

    • 「ワッ!」「ヒュー!」といった吸気性笛音(whoop)

    • 咳で嘔吐したり、無呼吸発作を起こすことも

    • ワクチン未接種の乳幼児は特に重症化リスクが高く、命に関わることもあります

  4. 回復期(後期2~3週間)

    • 咳は徐々に減り、通常の風邪症状に戻る


★感染経路と予防

👀 感染しやすいのは、まだ症状が軽いカタル期。この時期は咳が目立たないため「風邪かな?」で済ませてしまいがちですが、すでに強い感染力があります。

  • 飛沫感染:咳やくしゃみの飛沫を吸い込む

  • 接触感染:手指やおもちゃを介して口に菌が入る

ポイント

  • 潜伏期間は7~21日と長く、気づかないうちに周囲へ広がりやすい

  • 咳が激しくなる痙咳期にはすでに感染力が低下しているので、軽い症状のうちから対策を!

日常の感染対策

  • 咳エチケット(マスク、ハンカチ)

  • こまめな手洗い・アルコール消毒

  • 室内の十分な換気


★ワクチンでしっかり予防

1. 定期予防接種

  • 乳幼児期(生後3・4・5~6ヶ月、1歳6ヶ月):計4回

    • このシリーズで4~5歳までの感染リスクを大きく下げます

    • ただし、4回目まででも小学校入学前後には効果が弱まり始めます

  • 学童期(5~6歳):三種混合ワクチン(百日咳成分含む)追加接種

    • 任意接種のため、当院では1回約5,000円の自費負担となります

  • 思春期(11~12歳):Tdapブースター

2. 妊産婦ワクチン

  • 妊娠28~32週でのTdap接種を推奨

  • 出生前から赤ちゃんを守り、家族内感染を予防します


まとめ

  1. 百日咳は長く続く激しい咳がポイント。咳止め薬ではほとんど抑えられません。

  2. 感染力が高いのは軽い風邪症状のカタル期。早めのマスク・手洗い・換気を!早期の抗生剤治療による症状の改善を早めたり重症化を防ぐことができます。

  3. 家庭内感染を防ぐことは難しく、予防にはワクチン接種が最も効果的。乳幼児期・学童期・思春期、そして妊産婦さんも忘れずに。

何か気になる咳が続くときは、早めにご相談くださいね🏥✨

 

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プール熱やはやり目の原因・アデノウイルス感染症について

local_offer夏場の感染症

こんにちは🌟
みしま小児科クリニックの小林孝輔です。今日は、お子さまに多い「アデノウイルス感染症」について、わかりやすくご紹介します!


★アデノウイルス感染症って何?

アデノウイルス感染症は、その名のとおりアデノウイルスが原因の病気です。咳や熱など「風邪みたいな症状」から、目やお腹に症状が出るものまで、いろいろなタイプがあります。とくにお子さまに多く見られるのが特徴です。


★主な症状は?

  1. 風邪症状:咳・鼻水・のどの痛み

  2. 発熱:37.5~39℃くらいの熱が4~5日続くことも

  3. 結膜炎:目が赤くなったり、ゴロゴロする・痛む

  4. 胃腸炎:下痢・嘔吐

ウイルスの“型”によって出る症状が変わります。当院ではアデノウイルスの有無を調べられますが、型までは特定できません。


★プール熱(咽頭結膜熱)とは?

  • プール熱は「咽頭結膜熱」という正式名で、夏にプールで流行しやすいことからこう呼ばれます。

  • 症状:高めの熱・のどの痛み・結膜炎

  • はやり目(流行性角結膜炎)との違い:はやり目は目の症状だけ(発熱・のど痛は少なめ)

  • 咽頭結膜熱の結膜充血

    咽頭結膜熱の結膜充血

 

 


 

 

 

 

 

★どうやって予防するの

プール熱、はやり目ともに非常に感染力が高く、感染者の手が触れたりすることでかなりの確率で感染してしまいます。感染が疑われるお子様との直接接触をなるべく防ぐのが予防のカギとなります。

  1. こまめな手洗い:石けんでしっかり!

  2. 咳エチケット:咳やくしゃみはマスクやティッシュでガード

  3. 消毒:ドアノブやおもちゃなど共用部分をアルコール消毒


★治療はどうするの?

残念ながら特効薬はありません💦
症状に合わせた対症療法が中心です:

  • 解熱剤で熱を下げる

  • 咳止めで咳を楽に

  • 整腸剤や制吐剤でお腹の調子を整える

ただ、高熱が長引いたり、水分が取れずに脱水になると、点滴や入院が必要になることも。
「ぐったりしている」「吐き気・下痢がひどい」など、心配なときはすぐに受診してくださいね。


★登園・登校の目安は?

アデノウイルスの種類ごとに目安がちがいます。

病名 学校保健安全法上の出席停止期間 保育園などをお休みする目安
咽頭結膜熱(プール熱) 主な症状消失後+2日経過まで 約1週間
流行性角結膜炎(はやり目) 医師が感染のおそれなしと認めるまで 1~2週間
その他のアデノウイルス感染症(扁桃腺炎・胃腸炎など) 特になし 約5日~1週間

※施設によってルールや必要書類が異なる場合があります。わからないときは、入園先・学校にご確認のうえ、当院にもご相談ください。


お子さまの健康を守るためには、ご家庭でのケアと早めの受診が大切です。何か気になることがあれば、いつでもお気軽にお問い合わせください😊
以上、みしま小児科クリニックの小林がお伝えしました!

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去年は夏場に大流行!手足口病について

local_offer上気道炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

🌞 夏に気をつけたい!手足口病ってどんな病気?

こんにちは、みしま小児科クリニックの小林孝輔です。今回は、夏に流行しやすい「手足口病」について、保護者の皆さまにわかりやすくご説明いたします。

🦶 手足口病とは?

手足口病は、主に小さなお子さんがかかるウイルス性の感染症です。その名の通り、手のひら、足の裏、口の中に小さな水ぶくれや発疹が現れます。また、約3分の1のお子さんに発熱が見られますが、通常は1~2日で下がります。

ただし、口の中や喉に水ぶくれができると、痛みで食事や水分を摂るのが難しくなり、脱水症状を引き起こすこともありますので、注意が必要です。

 

 

 

手足口病湿疹①

 

 

手足口病湿疹②

 

 

 

🦠 原因となるウイルスは?

手足口病の原因は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどのウイルスです。特に夏に流行しやすく、2歳以下のお子さんがかかりやすいですが、小学生や大人も感染することがあります。

2024年の夏から秋にかけては、乳幼児を中心に手足口病が大流行しました。一度かかっても、異なる型のウイルスに感染すると再び発症することがあり、1シーズンに複数回かかるお子さんもいらっしゃいました。

💊 治療法は?

手足口病に特効薬はありませんが、症状に応じた対症療法を行います。

  • 喉の痛み痛みが強い場合は、解熱鎮痛剤を使用して、食事や水分摂取をしやすくします。

  • 発疹やかゆみ通常は外用薬は不要ですが、かゆみが強かったり、掻き壊してしまった場合は、かゆみ止めや抗生物質の外用薬・内服薬を処方することがあります。

🧼 予防方法は?

手足口病は非常に感染力が強いため、以下の予防策が有効です:

  • 手洗いの徹底特にトイレの後や食事前後はしっかりと手を洗いましょう。

  • 感染者との接触を避ける家族内で感染者がいる場合は、タオルや食器の共有を避けましょう。

  • おもちゃや食器の消毒共有する物品は定期的に消毒しましょう。

ウイルスは症状が出てから最初の1週間が最も感染力が強いですが、便からは症状がなくなっても2~4週間ウイルスが排泄されることがあります。特に保育園や幼稚園などの集団生活では注意が必要です。

また、大人も感染することがあり、時には高熱や激しい喉の痛み、発疹による痛みで辛い症状が出ることもあります。子育てや仕事の疲れで免疫力が低下していると、重症化するリスクが高まりますので、手洗いやマスクの着用など、感染予防を心がけましょう。

🏫 登園・登校の目安は?

手足口病は学校保健安全法で出席停止の規定はありませんが、以下の状態を目安にしてください:

  • 解熱している熱が下がっていること。

  • 食事が普段通りに摂れる口の痛みがなく、食事や水分が摂れること。

★発疹が完全に消えていなくても、上記の状態であれば登園・登校は可能です。ただし周囲への感染力がなくなったわけではありません★

ただし、保育園や幼稚園の方針によっては登園を控えるよう求められることもありますので、施設の職員と相談してください。

⚠️ 注意すべき合併症は?

手足口病は通常軽症ですが、まれに以下のような重篤な合併症を引き起こすことがあります:

  • 髄膜炎

  • 脳炎・心筋炎

  • 急性弛緩性麻痺

以下のような症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください:

  • 普段と様子が違う

  • 意識が朦朧としている

  • ぐったりして反応が鈍い

  • 視線が合わない

  • 嘔吐を繰り返す

 

今回は夏風邪として流行しやすい手足口病についてまとめてみました。 

何か心配なことがあれば、いつでもみしま小児科クリニック青葉台までご相談ください。 

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食物アレルギーについて 

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こんにちは🌞
みしま小児科クリニックの小林孝輔です👨‍⚕️

今回は、アレルギー専門医としてよくご質問をいただくことの多い
**「食物アレルギー」**についてご紹介したいと思います🍽️


🌟 食物アレルギーってなに?

食物アレルギーとは、

「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して、生体にとって不利益な症状が現れる現象」

…と定義されています📖

分かりやすく言うと、
**「ある特定の食べ物を食べたときに、発疹・咳・腹痛・嘔吐などの症状が出ること」**です💦

食後に発疹などが出て、「これってアレルギー?」と心配されて受診される方はとても多いです🏥


🔍 食物アレルギーの診断方法は?

診断において最も大切なのは、**「問診」**です📝

実は、ほとんどの食物アレルギーは問診で診断が可能なんです👂✨

保護者の方から「血液検査をしてほしい」とご希望をいただくことも多いですが、
血液検査は確定診断の必須条件ではありません

ただし、アレルギー症状の出る可能性や重症度の予測に役立つため、問診から食物アレルギーが疑われる場合には血液検査を行うこともあります💉

また、問診だけでは確定できないときには、
**「食物経口負荷試験」**を行って診断することもあります。
(当院では対応が難しいため、必要な場合は近隣の病院をご紹介させていただきます🏥)

⚠️ 健康なお子さん全員に対しての血液検査は推奨されていません。
そのため、「とりあえず血液検査だけしてほしい」といったご相談には、お応えできない場合があります🙇‍♂️


❓ これって食物アレルギーじゃないの?

「これまで問題なく食べていたのに、急に口の周りが赤くなった😟」
そんな場合は、接触性皮膚炎の可能性が高いです。

その場合は、無理に検査せず、もう一度同じ食材を少量食べて様子をみるようにお伝えすることがあります🍽️

ただし、まれに
**“新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症(FPIES)”**といった特殊なアレルギーもあります。
この場合、最初は大丈夫でも、数回目以降に嘔吐などの症状が出ることがあります🤢

症状や状況はお子さんによって様々ですので、
少しでも不安なことがあれば、お気軽にご相談ください😊


🌱 食物アレルギーになってしまう原因は?

発症には、
✔️ お子さんの体質
✔️ 遺伝
✔️ 環境

など、さまざまな要因が複雑に関係しています🧬🌍

同じ兄弟でも、アレルギーがある子・ない子がいるのはそのためです👦👧


🧴 食物アレルギーの予防方法は?

完全に防ぐのは難しいのですが、
**スキンケアがとても大切!**💡

肌が荒れている状態でアレルゲンが触れると、体が「これは異物だ!」と勘違いして、アレルギー反応が起きやすくなることが分かっています💥

だからこそ、湿疹がある場合は
保湿剤やステロイド外用薬などを適切に使って、
お肌をキレイに保つことが予防につながります🧴✨


食物アレルギーについて、よくあるご質問を中心にまとめてみましたが、
他にも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね🏡🌼

📮ブログで取り上げてほしい内容やご質問なども、下記のメールから受け付けています♪

📩 mishimachildclinic@gmail.com

📰過去記事はこちらから↓

https://mishimachildclinic.hatenablog.com/

こどもの胃腸炎 治療と予防のポイント

🍵こどもの胃腸炎、どうやって治すの?

「胃腸炎って言われたけど、お薬飲ませるだけでいいのかな…?」
そんな疑問を持つ保護者の方も多いと思います🍀

ここでは、胃腸炎になったときのおうちでのケアや治療のポイントについて、
わかりやすくお伝えします。


💧いちばん大事なのは、水分補給!

胃腸炎の基本的な治療は、
①こまめな水分補給②お薬のサポート です💊

とくに 嘔吐や下痢があるときは、脱水を防ぐことが何より大切!


🤮吐いているときはどうしたらいい?

「飲ませてもすぐ吐いちゃうんです…」そんなときは、
一度にたくさん飲ませず、「少しずつ・こまめに」がなにより大切です💡

目安は【1時間で50~100ml】くらいを、スプーンや少量ずつ与えてみましょう。一口飲ませて、5分ほど様子を見て、また一口。

焦らないことが大切です。
オススメは、OS-1などの経口補水液(ORS)ですが、リンゴジュースなどに少しだけ塩分を加えるなどでも大丈夫。

塩分と糖分をバランスよく補うことが脱水予防に重要です👶


💊吐き気止めは使っていいの?

吐き気止めのお薬を使うこともありますが、
実はその効果は「そこまで強力ではありません😅

日本で主に使用されている吐き気止めのプリンペランというお薬は、科学的には乳児の吐き気に有効というデータはないぐらいなのです。

お薬だけに頼るよりも、
やっぱり “水分をしっかり補うこと” がいちばんの治療になります✨

多くの場合、嘔吐は半日〜1日くらいで落ち着くことがほとんど。
でも、1日たっても吐き続けているときは、
迷わず病院を受診してくださいね🏥


💩下痢があるときはどうすれば?

下痢が続いているときには、
**整腸剤(ビオフェルミン散など)**を使って腸内環境を整えていきます🌱

「下痢止めはすぐに使わないの?」と思われるかもしれませんが、
👶赤ちゃんや小さい子には、下痢止めはあまり効果がないことが多いんです💦
そのため、最初から処方することは少ないんですよ🍀


📆長引くときは注意!

小さいお子さん、特に乳児期の下痢は長引きやすいものです。
1週間以上、下痢が続いているときは、乳糖不耐症という疾患が合併していたり、
体力も落ちてしまうので…💧

🩺 必ずクリニックにご相談くださいね✨

 

🧼ノロウイルスなどの「ウイルス性胃腸炎」から守るには?

胃腸炎の中でも特にやっかいなのが…
ノロウイルスです😱💦

ノロウイルスは「感染力がとても強い」ことで有名で、
ほんの少しのウイルスでも口に入ってしまうと、
すぐに症状が出てしまうことがあります🤢💨

家族全員ノロウイルスで全滅 ・・・なんてことも冬場の流行期ではよくみられます。

なので、予防にはとっても注意が必要なんです❗


✅ おうちでできる予防ポイント🎯

お子様のケアをするときは、必ずマスクを装着し、飛沫感染や、不意な接触感染をできるだけ防ぐ!

👐 石けんと流水でしっかり手洗い!
→ アルコール消毒だけでは不十分!
 ノロウイルスには 石けんと水での「手洗い」が効果的です🫧

🍴 調理・食事の前、トイレのあと、嘔吐・下痢の処理後には必ず!

🧼 吐いたものや便は「使い捨て手袋」と「ペーパー」で処理!
→ スプレーで空気中にウイルスが舞うのを防ぐため、
 雑巾でゴシゴシ拭くのはNG⚠️
 使い捨てできるものを使って、
 最後は0.1%の次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤など)で消毒しましょう🧴そして、消毒後に必ず部屋の換気を行いましょう!

👕 服やリネン類もウイルスのもとになることがあります!
→ 嘔吐がついてしまった服やタオルは、
 他の洗濯物と分けて洗うようにしましょう🧺


🐶みしばっち先生からひとこと

「吐いたり下痢したりしていると、心配で眠れない夜もありますよね…。
でも、大丈夫。焦らず、あたたかく見守ってください。
こまめに水分、そして早めの相談が、お子さんの回復のカギです💡」

 

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こどもの胃腸炎  胃腸炎、おなかの風邪ってなんだろう?

🍼こんにちは!はじめまして🌸

2025年4月から、みしま小児科クリニック青葉台で働いている
小児科医の 小林 孝輔(こばやし こうすけ) です🐣✨

これからは三島院長と一緒に、ブログを通じて
おうちの方に役立つ情報をお届けしていきます📮
どうぞよろしくお願いしますっ😊💕


💫今回は…「おなかの風邪(胃腸炎)」について🍽️

保育園や幼稚園、小学校などでよく流行する
“おなかの風邪”…実は「胃腸炎(いちょうえん)」という病気なんです😷💦


💡「胃腸炎」ってなに?「おなかの風邪」とどう違うの?

胃腸炎とは、ウイルスや細菌などによって
吐き気・嘔吐・下痢・おなかの痛み などが起こる病気です🤢💥

小児科では、「胃腸炎」と伝えると心配が大きくなってしまうこともあるので、
症状が軽めのときは「おなかの風邪ですね」とお話しすることが多いです🍀


🦠「ウイルス性」と「細菌性」ってなにが違うの?

🌟ウイルス性胃腸炎(ノロ・ロタなど)
→ 吐いたものやうんちを触ってうつることが多いです👐💦
ノロウイルスはアルコール消毒が効きにくいので、
石けんと流水での手洗いがすっごく大事です🫧

お薬(整腸剤や吐き気止め)で少しずつ回復しますが、
長引くと脱水になって点滴や入院が必要になることもあります💧

🍗細菌性胃腸炎(サルモネラ・カンピロバクターなど)
→ きちんと火を通していない食べ物などでうつることが多いです🔥🥩
血便が出たり、ウイルス性よりも重くなることがあります😢

高熱が出たり、おなかの痛みが強い時など、細菌性かな?と思った場合には、
抗生物質を使うこともあります💊


🔍どうやって診断してるの?

💬 ウイルス性かな?細菌性かな? というのは
症状や食べたもの、診察の様子などから総合的に判断します👀

当院ではロタウイルス、ノロウイルスの検査キットは扱っていないので、
診察の時点で「これはウイルスっぽいな~」という感じで診断しています👨‍⚕️

💩 細菌性が疑われるときは、**便の検査(便培養)**を出して、
あとから結果をご報告するスタイルになります📤


🎒登園・登校はいつから?

胃腸炎にはインフルエンザのような「〇日間お休み」というルールはありません🙅‍♀️

ただし!
嘔吐・下痢が止まり、ごはんが普通に食べられるようになったらOKです🍚✨

🌼「まる1日、吐いたり下痢がなかったら(若しくは下痢の回数がかなり減ってきたら) → 翌日から登園OK」
というのが、ひとつの目安です🌈

※無理して登園すると、他のおともだちにうつってしまうかも…!😵
おうちでゆっくり休むことも大切です🛌


🌷さいごに

お子さんの胃腸炎は、家族みんなにうつってしまうこともありますよね💦
夜中に看病して、ご自身もフラフラ…なんてこともあると思います😢💐

そんなときは無理せず、いつでも当院にご相談くださいね🌟
みしばっち先生も、いつもやさしく待ってます🐶🩺✨

 

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こどもの風邪について

local_offer上気道炎

こんにちわ☀️

みしま小児科クリニック青葉台の三島です。

4月に入り、保育園デビューをしたお子様も多いかと思います。早速鼻水や咳がたくさん出て、ご心配な方も多いですよね。

今回は、小児科で最もよく見かける“こどもの風邪”について、わかりやすくご紹介したいと思います。お子さんが繰り返し風邪をひいて、心配になることもありますよね。でも実は、それにはちゃんと理由があるんです🍀

🌸「かぜ」ってなに?

「かぜ」とは、ウイルスが原因で起こる呼吸器の感染症のことです。くしゃみ、鼻水、咳、発熱などの症状が出ますが、多くは自然に治る病気です。原因となるウイルスはとってもたくさんあります!

👶小さな子がよく風邪をひくのは普通のこと

乳幼児は、1年間に平均して6~8回くらい風邪をひくと言われています。保育園や幼稚園に通っていると、それ以上のこともあります。でも、それは「体が弱いから」ではなく、まだ知らないウイルスに出会っている途中だからなんです😊

🦠ライノウイルスは100種類以上!?

風邪を引き起こす代表的なウイルスのひとつ「ライノウイルス」だけでも、なんと100種類以上あるんです!そのたびに体は少しずつ免疫を作って、強くなっていきます。風邪を繰り返すのは、体の免疫を成長させる事でもあるんです✨

💊風邪薬って効くの?

風邪薬には、主に「痰や鼻水を出しやすくする薬(去痰薬)」と「咳を抑える薬(鎮咳薬)」があります。ただ、子どもの咳止めには、明確な効果が証明されているものはあまりありません。去痰薬も、鼻水や痰を出しやすくする事を目的としているため、「鼻汁をぴたっと止める薬」ではないことを知っておくとよいと思います。

実は、咳はウイルスや痰を外に出すための大切な働き。すぐに止めるよりも、自然な治癒を助けることが多いんです🌿

ただ、中にはRSウイルスやアデノウイルスなど、放っておくことで咳や発熱が悪化してしまう厄介なウイルスもいます。

症状が続くとき、悪化したとき、どんな時に病院にいけばいいでしょうか。

 

🏥こんなときは病院へ

以下のような場合には、受診をおすすめします:

- 発熱が2日以上続いている。39度以上の高熱がある。

- 咳が長引いていて、呼吸が苦しそう

- 鼻水がなかなか止まらず、鼻づまりで眠れない

- 黄色や緑色の濃い鼻水が続いている

そのほかにも湿疹や関節痛など様々な症状を「風邪ウイルス」は合併します。

お子さんの様子を見て、いつもと違うと感じたら、遠慮なくご相談くださいね!

🧫抗生物質は風邪に効く?

たまに、高熱が心配なので抗生物質を出してほしいという親御様がいらっしゃいます。状況に応じて対応をさせていただくのですが、残念ながら、一般的には風邪の原因はウイルスなので、抗生物質は効きません。また早期に使うことで、重症化や肺炎の予防にも効果があるとは証明されていません。なんとなく心配だから…という理由で使わず、必要な時にだけ使うことが大切です🌱

どんな時に使うかというのは、小児科によっても異なりますが、当院では、
①しっかりとした中耳炎や副鼻腔炎(汚い鼻汁が3日以上続いているなど)が疑われるとき

②扁桃炎や溶連菌感染症という、のどの「細菌による」感染が診断される、または疑われるとき。

③高熱や咳が続き、抗生剤投与が有効と思われる肺炎や気管支炎などが考えられるとき。

などが挙げられます。安易な抗生物質はお子様にとって、むしろ下痢症状や耐性菌の獲得などのデメリットになる可能性もあります。少なくとも当院ではなぜこの子に対して抗生物質を使うのかを説明したうえで使用するように心がけております。

最後に🍀

こどもの風邪は、決して悪いことではなく「強くなるための通過点」。焦らず、温かく見守ってあげてくださいね。何か心配なことがあれば、いつでもみしま小児科クリニック青葉台までご相談ください😊

 

ブログで取り上げてほしい題材やご質問がありましたら、下記問い合わせ先メールから、いつでもご相談ください(^^♪

mishimachildclinic@gmail.com

過去記事などはこちらからも参照できます。

mishimachildclinicのブログ

2025年4月1日 クリニックブログの開設と新しい常勤医のご紹介

いつもみしま小児科クリニック青葉台にお越し頂きありがとうございます。

地域の皆様に支えられ、2025年4月で当院は開院から3年目を迎えることができました!

 

ホームページにリンクを張る形で、クリニックのブログをこの度開設いたしました。

 

診療を行う中で、ご家族様からよくご質問や相談を頂く事、地域での流行状況や感染症にまつわるちょっとした知識などを、なるべく分かりやすくお伝えしていければと思っています。

2025年4月からは当院の常勤医として、小林孝輔先生がご勤務されることになりました。院長の大学時代の後輩の先生なのですが、横浜市立大学病院で小児のアレルギーを専門にご診療されており、アトピーやアレルギー、気管支喘息などをご専門としています。これに合わせて4月から、当院でもおねしょ外来に加えて、アレルギー外来も開設いたしました!!

アレルギーに関してご相談したいことがありましたら是非、アレルギー外来などでお問い合わせください(^^♪

 

 

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今後とも、みしま小児科クリニック青葉台をよろしくお願いいたします。

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